銀行員の配偶者との離婚で気をつけるべきこと
銀行員という職業は、安定しているイメージがあります。また、真面目な印象もあるため、「配偶者が銀行員」というだけで人から羨ましがられた経験を持つ方もいらっしゃるのではないでしょうか。
しかし、銀行員ならではの問題もあり、離婚事由となってしまうケースもあります。
今回は、銀行員が気をつけたい離婚原因や離婚前に注意しておきたいお金の問題について詳しく解説していきます。
◎銀行員に多い離婚事由とは?
・仕事がとにかく忙しい
銀行員とはいいますが、一部の部署は、“営業職”にあたります。ノルマがある部署も多く、決算時期が近づくと営業や事務作業に追われ、毎日残業続きとなることも十分に考えられます。
また、休日出勤があることもあります。例えば、住宅ローンの相談会といった催事です。イベントに出なくてはいけないことで、家族の時間を作れないこともあります。
さらに、銀行員は資格取得のため、帰宅後の時間や休日を勉強時間に費やさなくてはならないこともあります。
・接待のゴルフや飲み会の回数が多い
営業職の銀行員はとくに、社内だけではなく、社外との交流も欠かせず、接待のゴルフや飲みの機会が増えることもあります。勤務時間外の飲みやゴルフのお誘いはなかなか家族の理解を得られないことも多く、ケンカの原因になることがあります。
・社宅のトラブル
従業員に社宅が貸し出されることもありますが、それが、家族のストレスとなることもあります。奥さま同士、ママ同士の集まりに参加しなくてはならなかったりと、神経を使います。
家賃が安いという最大のメリットはありますが、「どうにか社宅を出たい」と考える奥さまも多く、そこで旦那さんと衝突してしまうこともあります。
・不倫
銀行員という職業は、人と接する機会の多い業種です。社内、取引先、お客さまと、社内外に交流が生まれます。異性と出会いやすい環境ゆえに、不倫に走る人も少なくありません。また、安定した収入を得ていることも1つ不倫に発展しやすい要因の1つといえるでしょう。
・転勤
銀行員は、部署異動の他、転勤も度々あります。銀行の規模や職種にもよりますが、2~3年に1度転勤するという人も少なくありません。配偶者の転勤や部署異動に合わせて生活スタイルがコロコロ変わるので、子育てをしている方はとくにストレスに感じます。それが、離婚の理由として挙げられることも少なくありません。
◎銀行員の財産分与で注意したい点
財産分与は、夫婦が結婚期間中に築いた財産を離婚の際に精算して、分け合う手続きを指します。具体的には、預貯金、生命保険、有価証券、不動産、ご自宅、自動車などが財産分与の対象となります。
銀行員は安定した高収入を得ていることも多いため、車やゴルフ会員権、またお金に関して専門的な知識を有しているため、投資信託やiDeCoといったところも細かく見ていく必要があります。配偶者が知らない“共有財産”がある可能性も高いので、しっかりと念入りに調査することをおすすめします。
・退職金について
銀行員の退職金は高額になることが多いです。
この退職金、既に受け取っているものについてはもちろん共有財産となりますが、在職中の場合は分与の対象となるのか、ならないのか、ケース・バイ・ケースです。
近い将来、退職金を受け取る可能性が高いかというところがポイントになりますが、銀行員の場合は、規定がしっかりと設けられていて確実に退職金を受け取るであろうことが予測できるので、10年先の退職金でも財産分与の対象となる可能性は十分に考えられます。
しかし、この場合は退職金の全部が財産分与の対象とならないケースもあります。婚姻期間中に対応する部分、つまり退職金の一部が財産分与の対象となるのです。
財産分与の範囲や退職金がどうなるのかについては、個別のケースによるので、詳しいことは弁護士に相談してみると良いでしょう。
◎弁護士法人ハレにご相談ください
銀行員は高収入であることが多く、その分、離婚時にお金のトラブルに発展しやすいです。職業柄、預貯金の額、退職金、財産分与の対象となるものを全て銀行員である配偶者が把握していて、本人は何も分からないというケースも少なくありません。
財産分与はそれなりの評価額となることが見込めますので、当事者だけで話し合いをするのはおすすめしません。不利な条件で財産分与が行われてしまったなどの後のトラブルを避けるためです。
財産分与の対象となる財産を全て洗い出し、不利益にならないようにするためにも、離婚の話し合いの前に私たちにご相談ください。
離婚問題に強い弁護士を介して話し合いを進めることによって、損することのない適切な財産分与の手続きを踏むことができます。
銀行員の養育費と婚姻費用の算定について
養育費や婚姻費用については、夫婦間の話し合いで折り合いをつけることができます。しかし、話し合いの結果、どちらかが条件に合意できない場合には、裁判所の判断となります。
裁判所は「養育費・婚姻費用算定表」に基づいて、養育費や婚姻費用を算定します。夫婦の年収、子どもの年齢や人数によって大きくその金額は変わります。
1点注意したいのは、この算定表は子どもが「公立の学校に通うものとして」作られているという点です。私立学校になるとそれなりに学費がかかりますが、この算定表は公立に通う想定がされているので、私立の学校に入学を予定している、通学しているという場合はその点を主張する必要が出てきます。
また、養育費は原則として、子どもが成人するまで支払うものとされています。しかし、大学の卒業を考えると、子どもは既に成人しています。支払いの終了は“子どもの大学卒業まで”と事前に取り決めることも大切です。
離婚の流れ
離婚の流れは大きく分けて3つに分けられます。
夫婦間の話し合いで、離婚・離婚条件に合意できる場合には「協議離婚」となります。どちらかが合意できない場合には、家庭裁判所に調停を申し立てることになり、ここで調停員を介して合意することを「調停離婚」といいます。
また、“調停に代わる審判”として、まれに審判離婚となる場合もあります。
ここでも合意が上手く得られない場合には、最終的に裁判で争うこととなり、「裁判離婚」となります。裁判離婚の場合は、法定離婚事由が必要になります。
銀行員との離婚においては、しっかりと財産を把握することが必須です。財産の調査には専門的な知識が必要とされますので、離婚のプロである当事務所の弁護士に一度ご相談ください。
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