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DV・モラハラの被害者の方

夫のモラル・ハラスメント(モラハラ)が原因の離婚問題について

モラル・ハラスメント、いわゆる”モラハラ”は、言葉や態度による暴力のことで、大声で怒鳴りつける、殴る・蹴るなどの”パワハラ”とは異なりますが、精神的な苦痛には違いありません。

今回は夫のモラハラが原因で離婚を考えている奥さんに向けての内容になります。ご自身は勿論ですが、きっと、それを見ているご家族、とくにお子さまも辛い状況かと思います。

私たちは、そんなあなたの苦しい日々を楽しく笑顔で過ごせるようなサポートを行っています。

モラハラは「離婚事由」になる?

結論を先にお伝えすると、モラハラは立派な離婚事由となります。そのため、1人で辛い日々を過ごす必要なんかありません。まずは、お気軽に私たちなど、然るべきところへ相談してください。

モラハラで悩んでいる方は意外と多く、近年増えている傾向にあります。また、実際に離婚問題で相談に来た方が「自分で気付かない内にモラハラを受けていた」なんてケースもあります。

さらに、「モラハラくらいでは離婚できないだろう」と思っている人も少なくありません。今回は、そんなモラハラにお悩みの方に、離婚までにどのようなことが必要なのかを詳しくご紹介していきます。

モラル・ハラスメント(モラハラ)とは?

モラハラにも色々ありますが、1番分かりやすいのは、精神的な暴力です。いわゆるDV(ドメスティック・バイオレンス)とは違って、殴ったり蹴られたりといった被害はないものの、言葉や態度でいじめられるようなものです。そして、そういった行為をする夫を”モラハラ夫”などと呼ぶこともあります。

直接的な暴力がないハラスメントですので、自分が被害を受けていることに気づいていない方も多いです。下記にモラハラ夫の特徴をまとめましたので、ご主人さまが当てはまっていないか、チェックしてみてください。

<モラハラ夫のチェックリスト>

モラハラを原因として夫と上手く別れるための5つのポイント

① モラハラの証拠を集める

「モラハラだ」と感じたものに関しては、日記等に細かくメモをとるクセをつけてください。言われたことの内容、態度、様子等を詳しく記しておくと、有益な証拠となります。
また、ICレコーダーやスマホの録音機能を駆使したり、LINEのスクショなども証拠になります。

② 心療内科等の受診、診断書を書いてもらう

精神的な苦痛がある時は、迷わず、心療内科等を受診していただき、診断書を書いてもらってください。先生によっては、「夫による精神的な暴力で負傷」等と書いてくれますが、医師が実際の現場を見ているわけではないので書いてくれないこともあります。その場合には、「○○さんによると、夫による暴力で負傷」などと書いてもらうと良いです。

③ 行政や法律相談等、専門家に相談する

私たちのところなど、専門家に相談しにいくというのは1歩前進に繋がりますが、まずは、役所や警察にもそういった窓口があるので利用してみてください。また、その内容や日時なども後々分かるように記録しておきましょう。

④ 第三者の証言も証拠となる

加害者にモラハラの事実を認めさせるには、奥さん以外の別の人の証言も重要です。
後は抑止する方法として、他の人のモラハラ話を旦那さんにするというのも1つ効果的です。苦しんでいる人がいるということ、離婚事由になることなどを話すと、自分の言動を反省してくれるケースもあります。

⑤ 最終的には弁護士に相談

モラハラの被害を受けている事実がある時、苦しんでいる時は、是非お気軽にご相談ください。「ひたすら耐えている」という人も少なくありませんが、その状態は苦しく、とても危険です。いつ心身を壊してしまってもおかしくありませんので、自分のためにも、お子さんのためにも一歩踏み出すことをおすすめします。

◎モラハラ離婚成立までの証拠集め

上記でも紹介させていただいた通り、ICレコーダーの録音など、分かりやすい証拠を集めるのが1番ですが、相手がモラハラをしている時を狙って録音するのはなかなか難しいです。そのため、常日頃からそういう雰囲気を感じ取ったらすぐに録音しておくことをおすすめします。

また、日々の記録や思いを日記にまとめておくことも大切です。

◎弁護士に相談するのはいつが良いか?

モラハラは、自分が被害者であることに気付けないくらい日常的に行われることもあります。少しずつエスカレートしていっていることに気付けないこともありますので、まずは、モラハラを受けている事実を認め、その上でご相談ください。

離婚に応じてもらえない時は?

「モラハラが原因」として離婚を突きつけても、すんなり応じてもらえるケースは少ないです。何故なら、夫自身がモラハラをしていることに気付いていないことも少なくないからです。
「弁護士に相談した」という事実にすら、「は?何で?」と激昂されることもありますので、慎重に進めていく必要があります。

モラハラの被害者心理について

モラハラの被害者の特徴としては、優しく、とても真面目な方が多い印象です。
「夫に言い返したところで、意味がない」、「子どもの前でケンカするのは良くない」など、自分の気持ちを押し殺してしまう人も少なくありません。夫のそういう態度には疑問を持ちながらも、自分が我慢することで平穏な日々を求めようとする傾向にあるのです。

しかし、モラハラ夫からすると、この状況はエスカレートの種となります。「こいつには何をいっても大丈夫だ」という認識が生まれ、どんどんモラハラがひどくなっていきます。

夫が「絶対」ですか?

モラハラ夫との生活を続けていると、どんどんその世界に慣れていってしまいます。勿論、何処かでおかしいといった思いはあると思いますが、夫のルールが「絶対」になってしまい、自分というものがなくなっていってしまいます。

そもそも、夫のルールや常識は「絶対」ではありません。少し客観的に考える気持ちを持ち、本当に自分の意見が間違っているのか、考えてみてください。きっと、何か気付きがあるはずです。

モラハラ夫への慰謝料の相場

モラハラを受けているとされる離婚の場合、慰謝料を請求することができます。その相場は、だいたい50~150万円ほどで、心と身体の治療費が含まれています。
証拠の証明など、しっかりとモラハラを受けている事実が分かれば、より多くの慰謝料を請求することができます。今後の生活なども考え、しっかりと準備を進めていくことをおすすめします。

<高額の慰謝料を請求するためのポイント>

・モラハラの録音
・モラハラがあった日時、日記
・LINEやメールのスクショ
・物に当たるなどの暴力があった時の部屋の写真(壊されたものや荒れた様子が分かるもの)
・心療内科等の通院記録、診断書、明細など
・第三者の証言

モラハラが原因で別居している場合などは、婚姻費用を請求することもできます。
民法760条には、「夫婦は、その資産、収入その他一切の事情を考慮して、婚姻から生ずる費用を分担する」という記載もあります。

生活に必要な費用を”婚姻費用”といいますが、これは、別居していても婚姻している以上発生します。

モラハラ夫に関するよくある質問Q&A

モラハラを止めさせるのは、難しいです。モラハラ夫はそもそも、自分でモラハラをしているという自覚がないことも多いため、その自覚をさせることが第一歩となります。さらにモラハラ夫はプライドの高い人も多いので、自覚させるのも大変です。まずは、専門家に相談のもと、どのようにしてモラハラを自覚させるかから考えていきましょう。

婚姻費用は、夫婦双方の年収、子どもは何人か、年齢はそれぞれいくつか、自営業か給与所得者かなど、さまざまな考慮のもと決定されます。
大まかな金額を算定できるシミュレーションもできるので、是非、お気軽にご相談ください。

相手がモラハラをしているということですので、それが、本心とは限りません。”激昂して”とあるように、カッとなって出てしまっている言葉のようにも思えます。実際、モラハラをしている旦那さんに「離婚してやる!」等と言われたと相談に来る奥さまは多いです。

モラハラ夫は「離婚」を切り札に、あなたを制圧したいだけの可能性が高いです。そこで奥さまの方から「わかったわよ!」と離婚交渉をすると、「離婚はしたくない」と言い出すケースもたくさんあります。

これは奥さま側にもいえることですが、離婚というのは結婚と同様に、双方の同意が必要になります。どちらか一方が「離婚」だと思っていても、どちらかが了承しない限りは離婚が成立しません。

そのため、「離婚だ」と急に離婚を迫られたとしても、一先ず保留にして、まずは専門家にご相談ください。離婚を武器のように振りかざすご主人さまに怯える必要は全くありませんので、そういった事実があったことを記録し、その後のことは弁護士と一緒に考えていくことをおすすめします。